ホスピスボランティアの件、胸部X線を撮らなくてはならなかったり、医師のサインが必要だったりと、いろいろ準備に時間がかかっていたけれど、昨日ついに、名札が届いた。これで、いつでもボランティアに行ける。

 患者さんの自宅や、患者さんがいる施設(老人ホームなど)を訪問したり、病院のホスピス病棟を訪問したりする。事務所で事務的な手伝いをすることもあるらしい。

 私はクリスマス直後から二週間弱、家族で旅行に出るため、今すぐには始められないけれど、戻ってきたら、いよいよ。

 今日、ボランティアコーディネーターから来たメールに、“The last good thing that may happen in a person’s life is a hospice volunteer”とあり、ああ、本当にそうかもしれないと思った。誰かの人生の最後に、少しでも良いものを差し出すことができましょうに。

  このボランティアをすることについては、みんが亡くなって一年が過ぎたころ、みんがお世話になったホスピスサービスからの手紙に(3ヶ月ごとに、グリーフケアの手紙がきていた)、そういう機会があります、とあったのを読んだのがきっかけだった。やってみようか…と思いつつ、行動を起こせずにいたけれど、それから何度となくその思いが戻ってきた。それで秋ごろ、思い切ってそのホスピスサービスのウェブサイトから、問い合わせのメールを入れてみた。

 折り返し、電話がかかってきたものの、ちょうどそのとき私は留守で、電話をかけ直そうと思いつつ、なんだか緊張してしまって、できずにいた。人生の最期にある人と向き合ったとき、自分の中にどんな感情が湧くだろうか、みんのときのことを思い出して、取り乱してしまったらどうしよう… そんな思いもあって、まだ次の一歩を踏み出せなかった。それで、結局、またもやしばらく放置してしまった。ところが、11月の半ばごろ、この件についてまた強く迫る思いがきたので、ある朝、夫と一緒に祈る中で、「あなたから来ている思いでしたら、どうか私の背中を押してください」と祈った。

 そうしたらその日の午後、再びホスピスサービスの人から電話がかかってきて、その週の土曜日にボランティアの説明会があると言われた。これはもう、神様が背中を押してくださっているに違いないと思い、参加しますと即答した。そのとき、娘が亡くなって一年半であることについて「大丈夫ですか?」ときかれ、「やってみないとわかりません」と答えたら、「もし無理だと思ったら、いつでもやめていいですからね」とおっしゃってもらえて、緊張感が解けた。

 そして、先日も書いたように、説明会に行き、講習を受けた。その時点で、このボランティアをすることについて、不思議なくらい不安や恐れはなくなった。むしろ、この機会が与えられたことが嬉しかった。子供のころ日本で受けたBCGのために手続きに時間がかかったけれど、いよいよ晴れてボランティアをすることができる。主よ、助けてください。この者を用いてください。

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