16
IgnatianSpirituality.comより)


 今日は、来年2月にシカゴ(郊外)で開催予定のリーダーシップトレーニング1日キャンプ、C-WITの準備委員会のスカイプミーティングがあった。今回のC-WITは、「沈黙のリトリート」的に行う予定。その準備の一環というか、まずは準備委員が心を整えていくために、先月から準備委員会の最初に、5〜10分くらいのPrayer experienceの時間を持つようにしている。前回はフィンガーラビリンスをやってみて、今日は簡易版のExamen(エグザメン)にトライしてみた。
 
 Examenとは、イエズス会の聖イグナチオが教え、実践していた振り返りの祈りの方法で、日本語では「意識の究明」と言うらしい。生活の中における神様の愛に満ちた御臨在(現存・presence)を意識し、御霊の動き・導きを識別できるようになるための霊的修練である。
 
 一般的には一日の終わりにその日を振り返って祈るもので、5つの基本ステップがある。

① 感謝
 何度か深呼吸をし、主の前に静まり、心を整える。神が共にいてくださること(神の御臨在 presence)、神が私たちのそばにいたいと願っておられることを意識する。一日のうちにあった良かったこと、嬉しかったこと、励まされたことなどを感謝する。またこの日も、この命も、救いも、神からの贈り物(gift)であることを覚え、感謝する。
 

② 聖霊の光を願う
 神がご覧になっているようにその日一日を振り返ることができるように、神が私に見せたいと望んでおられることを心に思い起こさせてくださるように、恵みを乞い願う。
 

③ 一日を振り返る
 聖霊の導きのもとで、一日の出来事を振り返る。私の言葉や行動はどのようなものだったか。その背後にあった私の意図や動機、感情は何だったか。今日体験した出来事に対する私の反応、心の動き(感情)はどうだっただろうか。そのとき神はどのようにあなたと共におられたか。(How was God present to you?)  神は私をどのように導かれたか? 神は私に何を語ろうとしておられたか? それに対する私の反応、応答、態度はどうだったか? 神の御臨在(または不在)は私にどのように感じられたか。私は神に向かおうとしていたか、それとも離れようとしていたか?
特に重要と思われる一つのことを示していただくよう聖霊に願って、その一つに集中してもいい。
 

④ 感謝、告白、赦しの求め
 ③ で気づいた、一日の中で自分の内に働いていた罪の力や恵みの力についての応答をする。神のみちびき、恵みに応えることができたならば、それを感謝する。罪や過ち、また神の愛や呼びかけに応えなかったことを示されたなら、それを主の前に告白して赦しを願う。


⑤ 明日への助けとみちびきを願う
 明日の自分に必要な恵みと助けを神に願い求める。 


 Examenにはほかにもいろいろなバリエーションがある。朝のExamenや、いつでも祈れるExamenなどなど…