昨日のポストで言及したブルークリスマスのリタージーを翻訳しました。(途中で出てくる賛美歌だけは、日本語訳だと4番までしかないようなのですが、ここでは6番くらいまであったので、英語のままにしました。)

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 ちなみに、リタージー(liturgy)とは日本語で言えば「典礼」ですが、正直なところ、典礼と言われても私にはあまりピンときません。要するに聖餐のような礼拝における儀式・儀礼のことだそうです。ここでは、「定型文を用いる礼拝儀式」というような意味になります。プロテスタントの礼拝ではあまりしないと思いますが、カトリックや聖公会、正教会、ユダヤ教などの礼拝では、礼拝中に読む式文が決まっていて、司祭(Rector)または司会者(cantor:ユダヤ教での賛美リーダーとも言える)と会衆が交互にみことばや祈りのことばを読んだりします。

 それでは、ブルークリスマスのリタージーを、この季節、ブルークリスマスの礼拝を必要としている方々のためにお届けします。一人で読むだけでも励まされますが、もしも同じような痛みを担っている人が近くにいたら、一緒に読まれることをお勧めします。主の祝福が、「ブルー」の中にいる方々の上にも届きますように…

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ブルークリスマス礼拝:クリスマスに心が傷むとき
Developed by Heather Hill*


参加する方々が思い巡らしのときを持てるように、沈黙をもってこの礼拝を始めましょう。この礼拝に参加する一人ひとりを、今宵、そしてこの季節を通して、神が助けてくださいますように。

賛美歌 久しく待ちにし

O come, O come, Emmanuel,
and ransom captive Israel,
that mourns in lonely exile here
until the Son of God appear.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.

O come, thou Wisdom from on high,
who orderest all things mightily;
to us the path of knowledge show,
and teach us in her ways to go.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.


THE GATHERING OF THE COMMUNITY

司会者:私たちの主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがたと共にありますように。
会衆:あなたにも共にありますように。
司会者:暗闇の中を歩いた人たちは、偉大なる光を見ました。深い影の地に生きる人たちの上に、光が照らされました。彼らをつないでいたくびきと、その人たちに課せられていた重荷を、あなたは粉々に打ち砕かれました。ああ、神よ、われらの贖い主よ。

祈りましょう。

会衆:憐れみ深い神よ、このアドベントの季節に、私たちの祈りをお聞きください。苦しい思いと記憶を抱えつつ生きている、私たちとその家族のために。今日を生きるための力を、明日を迎えるための勇気を、そして過去を覚えるための平安を、どうぞお与えください。喜びと悲しみ、死と新しいいのち、そして絶望と約束を、私たちと共に分かち合ってくださるキリストの御名によって祈ります。アーメン。

The Liturgy of the Word  みことばの典礼
 
聖書朗読
イザヤ書より(40:1、25−31)

司会者:これは神のみことばです。
会衆:神に感謝。

詩篇交読 
121篇
司会者:私は山に向かって目を上げる。私の助けは、どこから来るのだろうか。
会衆:私の助けは、天地を造られた主から来る。
司会者:主はあなたの足をよろけさせず、あなたを守る方は、まどろむこともない。
会衆:見よ。イスラエルを守る方は、まどろむこともなく、眠ることもない。
司会者:主は、あなたを守る方。主は、あなたの右の手をおおう陰。
会衆:昼も、日が、あなたを打つことがなく、夜も、月が、あなたを打つことはない。
司会者:主は、すべてのわざわいから、あなたを守り、あなたのいのちを守られる。
会衆:主は、あなたを、行くにも帰るにも、今よりとこしえまでも守られる。
司会者:栄光は父と子と聖霊に。
会衆:初めのように今もいつも世々に。

聖書朗読
マタイによる福音書より(11:28−30)
司会者:これは神のみことばです。
会衆:神に感謝。

賛美歌 久しく待ちにし

O come, thou Rod of Jesse, free
thine own from Satan’s tyranny;
from depths of hell thy people save,
and give them victory over the grave.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.


最初のクリスマスを覚えて
A Liturgy of Remembrance  記念のリタージー
アドベントの4つのロウソクに灯を点す

第一のロウソク

司会者:最初に灯をともすロウソクは、私たちが失くした愛する人たちを覚えるためです。しばらく静まり、彼らの名前、声、そしてこの季節に私たちと彼らを結びつける思い出を思い起こしましょう。そして、私たちのうちにある彼らのいのちを感謝しつつ、神の前に彼らを心に抱きましょう。

亡くなられた方々のことを思い出すために、しばらく時間をとります。どうぞその方たちの名前をおっしゃってください。声に出してでも、心の中ででも…

全員:主よ。私たちはそれぞれに、私たちの愛する者の手を取り、あなたの御前に連れていきます。愛の神よ、彼らをあなたに差し出します。あなたの愛に満ちたケアに彼らを委ねます。私たちの愛と感謝をお受け取りください。私たちの愛する者たちが、あなたとともにくつろげるよう自由でいてほしいのです。どうか、彼らの隣に私たちの場所を残しておいてください。これからの日々、投げ出したくなるようなときがあっても、あなたが私たちをやる気と活力で満たしてくださいますようお願いいたします。この旅路において寂しさ、孤独さ、痛みなどに囚われてしまうときがあっても、どうか何度も思い起こさせてください。私たちの真の故郷がどこであるかを。周囲の人々のうちに、出来事のうちに、また自然の美しさのうちに、喜びを見出せるよう助けてください。

これらの人々が私たちの人生で贈り物として与えられたことを感謝します。私たちが皆あなたのご臨在の中で永遠を過ごすとき、彼らとともに再び愛の宝物を祝うのだと信じます。この真理がこれからの日々も私たちの支えとなりますように。悲しみと痛みで呻くこの心を、どうか慰めてください。慰めてください。この心は空っぽでうつろにしか感じられないのです。悲しみを知っている神よ、どうか御元に近く引き寄せてください。アーメン。

賛美歌 久しく待ちにし

O come, thou Dayspring, come and cheer
our spirits by thine advent here;
disperse the gloomy clouds of night,
and death’s dark shadows put to flight.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.

第二のロウソク
司会者:二番目に灯をともすロウソクは、喪失の痛みを贖うためです。関係の喪失、仕事とそれがもたらす保証の喪失、自分や家族の健康の喪失、ストレスによってもたらされた、日々の生活からの喜びと平安の喪失、愛する人が私たちと信仰を共にしないときの孤独さや喪失感… これまでの痛みを集めて、あなたに差し出します。ああ、神よ、私たちの開いた手の上に、平安の贈り物を乗せてください。

さまざまな喪失を思い出すために、しばらく時間をとりましょう。どうぞそれら具体的に挙げてください。声に出してでも、心の中ででも…

全員:神秘の神よ、 私たちの心をあなたに向けます。平安を求めてあなたの前に出ます。いのちの不思議を感謝し、あなたの守りと導きの約束を、これまでにないほどにはっきりと心に覚えます。あなたに信頼したいのですが、私たちの心は恐れと不安でいっぱいになってしまいます。私たちが経験することすべてにおいて、あなたがともにいてくださることをあまりにも簡単に忘れてしまうのです。私たちのいのちの変容(トランスフォーメーション)を、忍耐を持って待ち望むことを教えてください。そして、今、私たちが通っている変化に対して心を開くことを教えてください。アーメン。

賛美歌 久しく待ちにし

O come, thou Key of David, come,
and open wide our heavenly home;
make safe the way that leads on high,
and close the path to misery.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.

第三のロウソク

司会者:三番目に灯をともすロウソクは、人生における方向性や指針を失っている人たちのためです。

出エジプトの神よ、あなたはモーセとあなたの民を荒野を通して新しい地へと導かれました。私たちの祈りを聞いてください。人生における方向性を切実に求めています。今自分がどこにいて、これからどこに向かうべきかを知りたいのです。しかし暗闇と疑問が私から離れません。あなたは私たちに、深い信仰を持ちなさい、あなたこそが指針であり、あなたが私たちの知恵でありガイドであると心の奥底で信じなさい、そしてあなたの臨在に信じなさいと言われます。あなたのことばは明確です。「恐れてはならない。わたしがあなたの前を行く。」

全員:私たちの深みにおられる神よ、あなたに向かって叫び求めます。どうか私たちの導き手になってください。内なる方向性をしっかりと抱くことができるよう、助けてください。そして私たちは正しい道にいると知ることによる安心感をお与えください。私たちのいのちを、人生を、あなたのみこころのままにお用いください。私たちのうちで失われたものをすべてをあなたがお取りになり、あなたの御元に持っていってください。アーメン。

賛美歌 久しく待ちにし

O come, O come, great Lord of might,
who to thy tribes on Sinai’s height
in ancient times once gave the law
in cloud and majesty and awe.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.

第四のロウソク

司会者:四番目に灯をともすロウソクは、希望のしるしです。クリスマスの物語が私たちに差し出している希望のしるしです。私たちのいのちを分かち合ってくださる神が、痛みも苦しみもない場所と時を約束してくださっていることを覚えます。

全員:おお、神よ、感謝の心を持ち、明るさを力の同伴者とする者たちはあなたの御霊を知っています。どうかお願いします。私たちの沈んだ心をどうか引き上げてください。あなたがケアしてくださるという喜びに満ちた自信へと。道が見えなくなっているとき、どうか導いてください。影は影でしかないと知ることを教えてください。あなたの永遠の善が、私たちの恐れの対象の後ろから照らしておられるのですから。生活の中に愛を見出せるよう教えてください。その愛を信頼できるように助けてください。そして愛の力のうちに成長させてください。それによって、私たちの人生が他者に慰めと励ましをもたらすものとなりますように。キリストのいのちは私たちの光です。そのお方の御名によって祈ります。アーメン。

賛美歌 久しく待ちにし
 
O come, thou Root of Jesse’s tree,
an ensign of thy people be;
before thee rulers silent fall;
all peoples on thy mercy call.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel.

人々の祈り

司会者:この季節の精神にのっとり、私たちに必要なすべての良いものが与えられるよう、自信を持って神に求めましょう。
多くのさまざまな喪失と向き合っている特別な民として、このクリスマスに与る私たちのために。神よ、私たちの祈りを聞いてください。
会衆:あなたのあわれみのうちに、私たちに答えてください。
司会者:私たちの家族や友人が私たちを助け支え続けてくれますように。神よ、私たちの祈りを聞いてください。
会衆:あなたのあわれみのうちに、私たちに答えてください。
司会者:亡くなった私たちの愛する人たちが、私たちの生活の中のあらゆる喪失が、すべてがあなたの復活の約束によって贖われますように。神よ、私たちの祈りを聞いてください。
会衆:あなたのあわれみのうちに、私たちに答えてください。
司会者:私たちの家族と友人のために。あなたが彼らを愛と平安と喜びをもって祝福してくださいますように。神よ、私たちの祈りを聞いてください。
会衆:あなたのあわれみのうちに、私たちに答えてください。
司会者:遠い昔のあの丘でクリスマスの御使いによって告げられたように、世界中に平安がありますように。神よ、私たちの祈りを聞いてください。
会衆:あなたのあわれみのうちに、私たちに答えてください。
司会者:あなたのキリスト、イエスによって教えられたとおりに、愛のレッスンをより深く理解し、受け止めることができますように。神よ、私たちの祈りを聞いてください。
会衆:あなたのあわれみのうちに、私たちに答えてください。

司会者:深い憐れみと愛の神よ、これらのあなたの民の祈りを聞いてください。特に愛する者に先立たれて悲しんでいる人たちと、このクリスマスのときに苦しみの中にある人たちを、どうか祝福してください。祈ることを教えてくださったイエスの御名によって求めます。

会衆: 天にましますわれらの父よ
願わくば御名をあがめたまえ
御国を来たらせたまえ
みこころの天になるごとく
地にもなさせたまえ
わられの日用の糧を
今日も与えたまえ
われらに罪を犯すものをわれらがゆるすごとく
われらの罪をもゆるしたまえ
われらを試みにあわせず
悪より救い出したまえ
国と力と栄えとは
限りなく汝のものなればなり アーメン 
 

個々のロウソクに灯をともす

司会者:私たちはそれぞれに、自分自信の痛みや、悲しみや壊れた部分を負いながらやってきます。私たち一人ひとりを深く愛し、私たちの痛みを担いたいと願っておられる神に、自分の個人的な傷を差し出すよう、みなさんお一人お一人をお招きしたいと思います。神は忍耐強く待っておられます。優しく呼んでくださっています。「あなたの痛みをわたしに渡してごらん。すべて疲れ重荷を負っている者たちよ、わたしのところにいらっしゃい。わたしがあなたを生き返らせてあげよう」

どうぞ、お一人ずつ前に出てロウソクに灯をともしてください。灯をともすとき、私たちの暗闇の中でロウソクに灯をともし、私たちが輝けるようになるまで私たちを近くに抱いてくださるのは神であることを覚えてください。
祭壇の前でひざまづいて祝福の按手を受けたい方はそうなさってください。あるいはご自分の席にお戻りくださってもかまいません。

司会者:これらの輝く光は象徴に過ぎません。しかしロウソクが燃え尽き、最後に消えるとき、記憶は永遠に残るとしても、苦しみは過ぎ去るものであることを覚えましょう。 

閉会

今夜私たちはともに集まり、この世の中と私たち自身の生活の中にある暗闇を抱き、名指しにしました。暗闇をよく知っている者たちとして、このクリスマスの季節、幼子キリストの光に照らされるために集まったのだということも知っています。みすぼらしい馬屋で生まれた幼子キリストが、ご自身もまた、のけ者とされ隅に押しやられたお方が、光と慰めと平安と喜びをこの季節にもたらしてくださいますように。

賛美歌 久しく待ちにし
 
O come, Desire of nations, bind
in one the hearts of all mankind;
bid thou our sad divisions cease,
and be thyself our King of Peace.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel

O come, O come, Emmanuel,
and ransom captive Israel,
that mourns in lonely exile here
until the Son of God appear.
Rejoice! Rejoice!
Emmanuel shall come to thee, O Israel

司会者:幼子キリストの希望が、私たちをこの暗闇の中も支えてくださいますように。
会衆:それにより、私たちが再び輝くことができますように。アーメン
 
*Heather Hillはオハイオ州パルマのAll Saints Episcopal Churchの司祭。The original post on this service is found here.