レッスンその2:言いにくいことを伝える(前)

 

人間関係では、言いにくいことでも伝えないわけにはいかない時があります。 仕事の場面では特にそうでしょう。その際まず覚えておきたいのは、「ネガティブな情報とネガティブなコミュニケーションは違う」ということです。
 

ネガティブな情報とは、簡単に言えば相手が聞きたくないと思っている情報で、たとえば相手の仕事に対する厳しい評価や処分などです。ネガティブなコミュニケーションとは、相手を傷つけたりこき下ろしたり、感情を逆なでする言い方で情報を伝えることです。
 

ネガティブな情報は人生につきもので、避けては通れません。しかしだからと言って、相手を傷つけるような方法でそれを伝える必要もありません。聞き手は、情報の内容もさることながら、むしろあなたの言い方に反応するものです。自分のことを考えてくれているか、責めているのか、助けようとしているのか、 敵対しているのか、敏感に察知します。責められていると感じれば、防御的になるでしょうし、友好的だと感じれば、心を開いて話し合いに応じるでしょう。
 

そこで、言いにくいことを伝える会話がネガティブにならないために、次のことを避けるよう気をつけるといいでしょう。
 

  •  怒りのこもった声
  •   攻撃的な姿勢
  •  見下すような態度、皮肉っぽい表現
  •  相手に罪悪感を起こさせるような言葉や表現
  • 相手に恥を感じさせるような言葉や表現
  • 冷たい、無関心な振る舞い 

 

さらに、会話の進め方でも工夫することができます。あなたが言いにくいことを伝えようとしている理由は、相手を非難するためでなく、今うまくいっていないことを改善し、互いの共通のゴールに向かって共に前進するためであると相手にわかるように話すのです。
 

そのためには、相手の人格や能力を認め、一緒に仕事をしていることへの感謝や喜びを示し、互いの共通のゴールを確認するところから始めます。その上で、必要なことを誠意をもって伝えます。相手の性格を決めつけるような言い方(「君は無責任だ」)や、抽象的な言い回し(「もっとしっかりしてくれ」)は避け、あなたが何を求めているのか具体的に表現しましょう。一方的に言い渡すのでなく、提案という形にして、相手の意見も求めるといいかもしれません。
 

パウロはコリントの信徒に、自分は彼らの「喜びのために働く協力者」(2コリ1・24)だと言いました。この認識は、職場での人間関係にも当てはまるのではないでしょうか。

クリスチャン新聞2010年1月28日号掲載 



IMG_2775