Boundaries in Marriageの邦訳ですが、年内出版を目指していよいよラストスパートになってきました。関係者の仕事のスケジュールの都合もあり、ここに至るまでずいぶん時間がかかりましたが、もうすぐです。


 でも、まだ邦題も決まっていません。私としては、『夫婦をつなぐ境界線』みたいなものがいいかな~と思っていますが、恐らく、実際にはもうちょっとキャッチーな感じになると思います。


 「境界線」というと、分けるもの、区別をつけるためのもの、というイメージだと思います。実際そのとおりとも言えます。一方、夫婦というものは、聖書によると、「その父母を離れ、ひとつとなる」とあります。とすると、夫婦関係における境界線というものは、そもそも成り立たないのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし著者は、「『ひとつ』になるためには、『二人』が必要だ」と言います。健全な境界線によって定義される成熟したふたつの人格が「ひとつ」となるところに、結婚の醍醐味があるのですね。だから、境界線とは夫婦を分けるものでなく、究極的に、夫婦をつなぐもの、というイメージです。


 昨日は訳者あとがきを書きました。その中で、「境界線の真髄は、他者との間に適切な距離を取る、というような、円滑な人間関係のノウハウにあるのではありません。神と他者との関係という文脈の中で、キリストが私たちに教えられたような生き方、愛し方を学び、それが人格の一部となっていくことにあります」と書きました。私たちが境界線について語るとき、学ぶとき、これを押さえておくことがとても重要だと思っています。距離をとることや、トラブルを回避して他者とうまくやっていくことが目的なのではなく… 共同体の中で他者と関係を持ちながら生きるよう造られている私たちが、キリストに倣ったやり方で愛し、生きるようになること、それが、健全な境界線を持つことのゴールだと思うのです。


 


 本書が用いられますことを、心から祈っています。行程の最後まで守られますように。