今日は、ケンのサッカーリーグで、パンプキン杯なる行事が行われた。シーズン中は毎週土曜日に各チーム一試合あるのだが、今日は二試合。サッカーボールは特注なのか、蛍光オレンジ色のボールにジャック・オ・ランタンの顔の絵が書いてあるものだった。(結構コワイ。)


 朝8時過ぎから、まず一試合。曇り空のうえに今日は(も)寒くて摂氏12~3度くらい。折りたたみのローンチェアとブランケットと京都限定スタバのマグカップに入れたコーヒーを持って、他の保護者たちと観戦。これが結構盛り上がって楽しい。小学校1、2年生の男の子のリーグで、先日は試合中に歯が抜けた子がいた。今日は、ボールを蹴っている最中に靴が脱げた子がいた。靴が脱げて片足裸足になっても懸命にボールを追う姿はけなげで、保護者達からも声援が飛んでいた。私の隣にいたおじさんは、「気にするなー! 靴なんか、オプショナルだー!」と叫んでいて、笑った。このくらいの年齢だと、大変な闘志で力一杯ボールを蹴ろうとしても、思い切り空振りすることも少なくない。それもまたご愛嬌。


 ケンスケはと言えば、あの子は案外闘志がない。風を切って気持ち良く走っているのだが、相手からボールを奪おうという気迫がない。自分の目の前に飛んでくれば蹴るけど、そうでなければみんなと一緒に走っているだけで楽しい、みたいな様子。このリーグには学校の友達も大勢参加していて、ケン曰く、「相手側のチームに友達がいると、戦おうという気になれなくなるんだ。」彼は、コンペティティブなスポーツは向いてないのかもね。もうちょっと大きくなればまた違うかもしれないけど。


 ケンのチームの二試合目は、11時過ぎから。1時間半も間があったので一旦家に帰ろうかと思ったが、駐車場はすごい混雑で、車を出したが最後、次に戻ってくる時には絶対駐車スペースが見つからないと思ったので、結局ずっとそこに残った。ケンは寒い中でもチームメイトたちと楽しく練習したり走り回っていたが、私はとても外に座っている気はしなかったので、駐車場の車の中で持って来ていた『Language of God』(フランシス・コリンズ著)を読んでいた。家にいるとやることがありすぎて、なかなかゆっくり読書ができないけれど、こういう時はちょうどいい。もっとも、読みながら感動して神様を讃え始め、何度か祈りの中にスリップしてしまった(?)けれど。


 ところで話がまったく変わるが、夕べケンが面白いことを言った。


 「Mom, is it possible to be born without getting birth?」 私には意味がわからず、はぁ?と聞き返すと、ケンは同じことを繰り返した。それで私が、「What do you mean by "birth"?」と聞くと、ケンは情けない顔で「ママ! ママは僕が生まれた時に、"birth"をくれたじゃないか!(You gave me birth when I was born!)」


 ケンスケよ… "give birth"というのは、「出産する」という意味の熟語なんだよ。別に、「birth」という品物を生まれてきた赤ちゃんにあげたわけじゃないんだよ。ケンスケはもしや、ひそかに「僕が生まれた時にもらったbirthは、どこにしまってあるんだろうか?」と引き出しの中を覗いたり、アルバムのページをめくったりしていたのだろうか… かわいい。かわいすぎる。