うちの教会に、どうしても握手したくない人がいる。M氏としておこう。M氏が入口に立っているのを見るとおもわず立ちすくみ、裏口に回ろうと思ってしまう。今日は、この問題について考えてみたい。


問題の原因は、次の4点に集約されるかと思う。




  1. M氏はとても愛想がよく、入り口で教会に来る人みんなに挨拶する。

  2. M氏はアメリカ人としても体格がよく、屈強な感じ。

  3. それに比べると私は体の作りが華奢だ。(日本人としてはそうでもないが)

  4. 最近私はコンピューターの使い過ぎか、右手の指が腱鞘炎気味である。


毎週日曜日にM氏と挨拶するたび、彼のさしだす巨大な手が私の右手の指4本を強烈な握力で絞り上げる。そのつど指に電気のような痛みが走り、このあいだはそのせいでギターのピックを握ることもままならず、賛美をリードするのにも難儀した。普段何もしていないときは痛くないので、すっかり忘れていて、日曜日が来るたびにうっかりM氏と握手してしまい、ダメージを更新するということを繰り返すのであった。


解決法としては、




  1. 裏口から入る

  2. M氏のいない時間帯をみはからって教会に到着する

  3. 教会に入るときは必ず両手に荷物を持つか子供をかかえるかして、握手するスキを与えない


など。「あなたの握手は痛いので、手加減してくれないなら、握手はしない」という勇気はいまのところ、ない。


ここで当然、アメリカ人は日本人に比べて握力が強いのではないだろうかという仮説が立てられる。けれども日本人の平均握力


http://www.pleasuresky.co.jp/hi/body/grip.html


とアメリカで使われている握力スケール


http://www.topendsports.com/testing/tests/handgrip.htm


を比べてみると、平均してどちらも48kgから52kg(男子)と、有為な違いが見られない。少なくとも平均握力で見る限り、日本人もアメリカ人も似たりよったり、ということのようである。これは少々意外であった。たまたまM氏がゴリアテ級の握力の持ち主なのか、それとも同じ握力でも手が大きい分、トータルのパワーが違うのか、そのへんのところはよくわからない。


ちなみに、オランウータンの握力は400kgだそうである。